車検や定期点検で「そろそろバッテリー交換が必要ですよ」なんて言われることがありますが、見積書をみると思いのほか費用が高くて驚くことがあります。
例えば私の場合ですと、ディーラーの定期点検で提示された金額が割引込みで24,322円だったのですが、ネットで車種に適合するバッテリーを探すと12,400円で販売されていました。
しかもこの価格で、ディーラーに提案されたバッテリーよりも性能が良いバッテリーだったのですから、自分で交換しない手はありませんよね。
目次
なぜ自分で車のバッテリーを交換するの?
私がバッテリーを自分で交換したキッカケは、前述の通り簡単に言えば節約の為です。
またここを読んでいる人の多くが、私と似たような理由から、なるべく交換費用を安くしたいと思っている人だと思います。
ですから、バッテリー交換をこよなく愛すマニアでは無いと思うので、交換費用が安ければ誰かにやってもらいたいと思うかもしれませんね。
特にチカラの弱い女性やDIYが苦手な男性も、自分で交換するのは不安があります。
そんな時は無理に自分で交換するより、プロに任せた方が安心です。
カー用品店(オートバックスやイエローハット)、ガソリンスタンド、カーディーラー、整備工場などにお願いすれば、安い費用で持ち込み交換してくれるケースもあります。
まずは持ち込み交換に対応してもらえるか、地元の店舗に電話確認してみましょう。
※オートバックスやイエローハットは店舗によって、持ち込みパーツの対応が異なるので絶対に事前確認が必要です。
一般的なバッテリー持ち込みの交換費用は、1,000円~2,000円(税別)程度となっていますが、たまに3,000円(税別)以上という場合もあるので、そんな時は別のお店を探してみましょう。
自分の車の適合バッテリーを調べる
自分の車に適合するバッテリーを調べるには、現在付いているバッテリーの形式を調べるのが早いです。
バッテリー上部に書かれた、画像では「80D23L」の様な番号の並びが型式になります。
この型式の意味は、国産の標準車の場合はJIS規格になっており下記になります。
- 「80」はバッテリーの性能を表し、数字が大きくなるほど高性能を意味する。
- 「D」はバッテリー短側面の大きさを表します。
- 「23」はバッテリー長側面の長さを表します。(例:23cm)
- 「L」はプラス端子が左(Left)にある事を示します。プラス端子が右(Right)の場合は「R」となります。
自分でバッテリーを交換する場合は、「80」の部分はこれと同じか大きければ問題ありません。
それ以外の「D23L」に関しては、一般的に全く同じものを使用すれば問題無しという事になります。
ただし、バッテリーの受け皿に余裕がある場合は、純正よりも少し大きなバッテリーが取り付け可能だったりします。
他にも、輸入車ではDIN規格であったり、充電制御車、アイドリングストップ車、ハイブリッド車などで規格が若干異なるので、カー用品店などに置かれているバッテリー適合表での確認も必要です。
ネットで調べるのなら、車のバッテリー適合確認は、パナソニックのバッテリー適合検索が非常に便利です。
いま車についているバッテリーと適合表のバッテリーの「性能ランク」以外が異なる場合は、自動車メーカーやディーラーなどで確認しましょう。
バッテリーの購入はネットがオススメ
バッテリーの購入は、適合さえ分かればネットショップがかなり安いです。
自分で交換する場合はもちろん、持ち込み交換の費用をプラスすると考えても安いケースが殆どなのでオススメです。
但し、バッテリー交換後の古いバッテリー(廃バッテリー)はリサイクルが必要で、ゴミとして捨てることは出来ませんので、自分で交換する場合は廃バッテリーを回収してくれるショップで購入しましょう。
後ほど交換手順の中でも紹介しますが、多くのネットショップで宅配業者での回収費(返送料)込みでバッテリーを販売されています。
また、持ち込み交換をする場合は、殆どの場合で無料回収してくれます。
自分でバッテリー交換するときに必要な工具
バッテリーの固定や接続が10mmのナットだけなので、バッテリー交換に絶対に必要な工具は「10mmレンチ」だけなのですが、最低限の装備としてゴム手袋と保護メガネもあった方が良いです。
画像右下の10mmレンチはバッテリー交換専用のタイプで、レンチが電極に触ってもショートしないように被膜があります。
普通は金属製のレンチで十分なのですが、実はわたしは過去にバチッとショートさせた経験があるので、少し高いなと思いつつも買ってみました。
ゴム手袋は感電防止と作業性アップ、保護メガネは、もしもバッテリー液が目に飛んだ場合に危険なため必要です。
ゴム手袋は100均などで手に入る作業用の手袋で十分ですし、保護メガネも100均で取り扱いがありますし、大きめのメガネやサングラスでも代用可能です。
それと古い車種の場合は、バッテリーのターミナルが腐食していることもあるので、その場合はワイヤーブラシ(100均)で磨くか、新しいターミナルに交換しましょう。
またバッテリーを外した時に、受け皿の汚れなどが気になる場合は、雑巾なども準備しておけば完璧ですね。
メモリーバックアップもあると便利
バッテリーを交換するという事は、車からバッテリーが外されると言うことになります。
つまり、バックアップメモリーの電源をバッテリーに頼っている機器が車に繋がっていれば、設定がリセットされてしまうという事です。
ですから、画像で使用しているようなバックアップツールが必要だと言うことになります。
但しこのバックアップ作業は、車種や車の装備環境によっては必要ないケースも多々あるので、自分の車の環境を考えて準備して下さい。
例えば、車の時計、カーナビ、オーディオ、パワーシート、エアコンなどの設定リセットされる可能性があります。
また車のエンジン回りのコンピューターの学習機能がリセットされて、しばらくの間燃費が少し悪化するなども考えられます。
不安な場合は、エーモン製のメモリーバックアップが手軽で使いやすいです。
ただクリップが少し弱いので、バッテリーを外す前にクリップが緩くないか確認しましょう。
自分でバッテリー交換をする流れ
バッテリーの交換前に、作業中にドアの開け閉めをする可能性があるので、無駄な電力消費を抑えるため、ルームランプのスイッチは切っておきましょう。
交換手順は下記になります。
- バッテリーの固定ステーを外す
- メモリーバックアップのプラス(赤)を接続
- メモリーバックアップのマイナス(黒)を接続
- バッテリーからマイナスターミナル(黒)を外す
- バッテリーからプラスターミナル(赤)を外す
- 古いバッテリーから新しいバッテリへ載せかえる
- バッテリーのプラスターミナル(赤)を接続
- バッテリーのマイナスターミナル(黒)を接続
- メモリーバックアップのマイナス(黒)を外す
- メモリーバックアップのプラス(赤)を外す
- バッテリーの固定ステーを取り付ける
バッテリーを固定しているステーを外す
一般的にバッテリーを固定しているステーはナット2個で止まっています。
そしてそのナットを受けているボルトは長い棒となっており、底の穴に鍵状の仕組みで噛み合っています。
これによりステーのナットは全て緩めず、少し緩めたら底の穴からステーごと引き抜いてしまいます。
棒のナットを全て抜いてしまうと、棒が落ちてしまう可能性もあるので注意して下さい。
メモリーバックアップの接続する
メモリーバックアップはプラス(赤)からマイナス(黒)の順に接続します。
この接続クリップが少し弱いので、挟んでから緩みがないか確認して下さい。
どうしても緩むようであれば、クリップのクチにビニールテープを巻くなどの対処が必要です。
バッテリーからターミナル端子を外す
バッテリーのターミナル端子のナットを緩め、マイナス(黒)からプラス(赤)の順に外します。
このとき作業している逆の端子をレンチなどで触らないよう注意しましょう。
古いバッテリーから新しいバッテリーへ
新しいバッテリーには取っ手が付いており、載せるときに便利ですが、この後ターミナルを接続した後にステーの取り付けの邪魔になるので外してしまいましょう。
乗せ換えの際は、ショートしないよう端子のキャップを付けていますが、ターミナル接続の際は順に外します。
また載せ替えのときにターミナルに接続したメモリーバックアップが外れないよう注意しましょう。
新しいバッテリーにターミナル端子を接続する
バッテリーの接続は外した時の逆に、まずプラス(赤)を接続してから、マイナス(黒)を接続します。
そして接続が完了したら、メモリーバックアップはマイナス(黒)からプラス(赤)の順に外します。
バッテリーを固定するステーの取り付け
外した時と逆の手順で、バッテリーを固定するステーを取り付けます。
しっかりと鍵状の棒が穴に入ったか確認して下さい。
それと今回は、バッテリーの寿命が一目でわかる「LifeWINK(ライフ・ウィンク)」も付けてみました。
各ナットの緩みがないか確認して、車のエンジンをかけてみて、問題が無ければバッテリー交換作業の終了です。
廃バッテリーを梱包して着払い伝票を貼る
廃棄するバッテリーは、ネット通販で購入したお店に着払いで送ります。
伝票は購入するバッテリーに付属していますので、回収して貰う古いバッテリーを購入時に入ってた箱に入れ、ガムテープで封をしたら必要事項を記入した伝票を貼るだけです。
あとは指定の業者に電話して回収して貰うだけとなります。
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